素数のものさし
素数ものさしについて考えたことまとめ。
素数ものさしなるものを京大で売っているらしい。
全長が18センチと素数でないのが気になるが、目盛りはセンチを単位に素数のところにある。
つまり、センチ単位で 2, 3, 5, 7, 11, 13, 17 のことろに目盛りがある。
実は、ミリを単位にした目盛りもふられている。
2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 23, 29, 31, ...
さて、こちらのリンク先のページでは、この素数ものさしの画像があり、その中で下のようなことが書いてある。
「24以下の自然数は全て素数ものさしのどこかに隠れている」
「6センチは19カ所この中に隠れています。」
まず、2番目の方から探ってみる。ちなみに、「6センチは19カ所この中に隠れています。」って、日本語としては、「このものさしの中には、6センチが19カ所隠されています。」の方が良いように思うけれど、それはさておき。
ミリの方の目盛りで60ミリのところをさがしてみると次の通り。
7 67
11 71
13 73
19 79
23 83
29 89
37 97
41 101
43 103
47 107
53 113
67 127
71 131
79 139
89 149
97 157
103 163
107 167
113 173
確かに19ヶ所ある。
しかし、これはミリの目盛りの話。
実は、センチ目盛りの方にも下のように3ヶ所。
5 11
7 13
11 17
となると、「6センチ...19ヶ所」というのは、間違いということかも。
次に、「24以下自然数云々」の方を考えてみる。これは、全長18センチのものさしで24センチは測れないわけで、これは、ミリの目盛の方の話。というか、「任意の長さを単位とした(無限長の)素数ものさし」のような「一般素数ものさし」の話のようだ。
「一般素数ものさしでは、24単位までのすべての自然数単位の長さが測れるが、24を超えると測れない長さもある」ということ。
「24単位までの長さが測れる」という方は、1から順々に一般素数ものさしの中から探しだしてみれば、証明というか確かめるというか例を挙げるというかができる。しかし、「24を超えると測れない長さがある」という方は、そういうやり方では、確かめられない。
でも、それほど、難しいことではない。
一般素数ものさしで測れる長さは、ものさしの端、つまり、0 から測る場合と0以外の目盛同士の距離で図る場合とがある。
前者の場合は、任意の素数単位倍の長さが測れるということである。
後者の場合は、2の目盛から測る場合とそれ以外の目盛間の長さを使う場合とに分けられる。
さて、まず、2以外の素数と他の素数との間の距離は、偶数となる。なぜなら、素数は奇数であり、奇数同士の差は、偶数だからである。
ここまでをまとめると、任意の素数長は測れるし、(任意ではないかもしれないが、多くの)偶数長も測れるが、素数ではない奇数長は基本的に測れないということだ。
しかしながら、2は素数の中で唯一偶数なので、2を起点に測ると素数ではない奇数長の一部が測れる。小さい方から順に並べてみると、1 (3-2), 9 (11-2), 15 (17-2), 21 (23-2), 27 (29-2) ... (3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23 などは、素数であり奇数)である。つまり、25 は、素数ではない奇数であり、かつ、一般素数ものさしでは、測れない長さの中で一番小さい数であるということだ。
以上。
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